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| はじめに 1 東京都市長会では東京都の国民保護計画の説明会において、複数の市長から疑問や問題点の指摘、反対の表明など積極的な発言が相次いだと聞いています。市長会には私たちが推薦をしている市長が7人います。各首長が住民の生命・財産を守ることを優先し、東京都からの説明という押しつけを許さない姿勢を表明しています。小泉構造改革による格差の拡大、生活の切り捨て、自治体の変質強要が続く中、自治体が住民生活擁護、平和的生存権の保障の立場で悪政からの防波堤の役割を担うことが求められています。 2 2005年11月9日、東京都は04年3月の総務省の「地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針」を受けて「行財政改革の新たな指針」を発表しました。その中でこれまでの都政を高く評価し、さらに多国籍化する大企業のためのインフラ、市場・財政・人的環境の整備を進めることを表明しました。この指針は都民と職員に競争をあおり、格差を拡大し、都民のための都政への転換を引き続き拒む姿勢を明らかにしています。 3 多くの市区町村でも新たな行革指針の策定を進めています。その視点は財政論を先行させ、自治体の役割を縮小させるものです。三位一体「改革」・税制「改革」などによって自治体の財政基盤は大きく変化することが想定されます。財政基盤や年齢構成・世帯構成の変化等を理由に財政収入を小さく見積もり、住民構造変化を理由に教育や社会保障・福祉などの支出を大きく描き住民に犠牲を強いようとしています。市区町村の人的・財的限界はありますが、それらを如何に有効に活用するのかが、まさに専門家としての自治体労働者の役割ではないでしょうか。専門性をいかし、住民福祉の向上を図る施策を積極的に展開するための革新・民主の自治体建設とそれを支える民主的職場の確立が求められています。 4 2007年4月は一斉地方選挙として東京都や国立市、江東区、足立区、板橋区、品川区などで首長の投票が行われる予定となっています。東京自治労連は05年10月22日の第23回定期大会で「革新都区市政実現をめざす闘い」の中で自治体労働者の要求と怒りを総結集し、都民が主人公の都政に転換させるための選挙闘争方針の確立と学習・討議を重視することを確認しました。2006年1月28日の中央委員会で「革新・民主の都区市政の実現をめざす闘いを進めよう」を確認し、取り組みの必要性と取り組みの概要を確認しました。 5 06年に入り、東京自治労連は横浜市長選挙、京都府知事選挙、町田市長選挙、多摩市長選挙を取り組みました。横浜市や京都府では大都市における選挙戦の難しさが示されました。町田市や多摩市でも、住民の市政への怒りを拡げることとができましたが、投票行動に充分反映されませんでした。要求を掲げ、政策を提起し、宣伝するとともに、具体的な組織化の重要性が増しています。 6 首長選挙については、東京自治労連も各単組も取り組みの歴史と経験を有しています。革新・民主の自治体建設をめざす闘いを通じて、これらの経験を生かし、東京自治労連として全単組が団結を深め、闘いを前進させることが求められています。 都知事選挙は首都決戦であり今後の日本の政治のあり方にも大きな影響を与えます。東京自治労連は、要求実現・政策実現を握って離さず、広範な都民団体との統一を追求します。そのためにも東京自治労連には都知事選挙を闘う上で、統一の軸としての取り組みが急がれています。そこで、07年の都知事選挙と統一首長選挙で革新・民主の自治体建設の確立を展望し、以下のとおり基本方針を提起します。特になお、具体的行動は「革新・民主都・市区政確立闘争本部」において革新都政をつくる会などが提起する行動等と整合性を図りながら進めます。 T 国政と都政、市区町村政をめぐる特徴的な動き 1 小泉構造改革は国民の大きな犠牲 小泉構造改革によって、規制緩和・公共性の市場化がなされ、耐震強度偽装事件・ライブドア事件・アメリカ産牛肉輸入事件など国民の生命・財産が具体的に危険にさらされていることが明らかになりました。さらに、労働者派遣法の改悪、企業再生法などによって、不安定労働者を増やし、さらに解雇条件の緩和などを盛り込んだ労働関係法制の改悪を画策しています。 06年の政府予算は定率減税の廃止、病院初診料の引き上げ、国民健康保険料・介護保険料の引き上げなど、国民負担を増やす一方で、関西国際空港二期工事、スーパー中枢港湾等を大規模事業は引き続き聖域です。軍事費も5兆円近くに達しています。米軍基地の移転にも国税を投入しようとしています。 さらに、憲法を改悪して、日本をアメリカ政府が行う戦争に荷担する「戦争をする国」に変えようとしています。国民の生命・財産を奪う最大の国民犠牲です。 このように小泉構造改革は国民に犠牲を強いて大企業・アメリカ政府に追随する政策を推進しています。小さな政府は大きな国民犠牲であることが生活実感となりつつあります。 2 自治体の変質を進める政府・財界 自治体のあり方についても住民福祉の向上という自治体の役割を縮小させながら住民管理の自治体へ変質させようとしています。05年3月29日の「地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針」では、「これからの地方公共団体は、地域のさまざまな力を結集し、「新しい公共空間」を形成するための戦略本部となり、行政自らが担う役割を重点化していくことが求められている。」としています。「指針」が求めているのは権限の集中であり、自治体の役割の重点化であり、戦略の住民への押しつけです。「ゆりかごから墓場まで」の住民生活全般への責任や住民が自ら決めて自ら実行するという自治体運営ではなく、役割を限定し、上位下達な自治体経営です。 改めて、憲法の保障する「団体自治」「住民自治」を住民と共に、創りあげていく必要があります。 3 小泉構造改革を先取りする石原都政 石原都知事は非民主的に小泉構造改革を先頭にたって推進しています。繰り返す憲法否定発言は都政のあらゆる分野で展開されています。石原都政は「東京構想2000」を基本にして「首都圏メガロポリス構想」(01年)を打ち出すと共に「財政再建推進プラン」、「都庁改革アクションプラン」により、都民や職員に対して次から次へと犠牲と負担を強要してきました。05年11月には「行財政改革の新たな指針」を発表しました。福祉・医療・公衆衛生分野では「福祉改革ビジョン」(1999年)、「東京都福祉改革推進プラン」(2000年)、「TOKYO福祉改革推進STEP2」(2002年)を経て、06年3月に「福祉・健康都市 東京ビジョン」を発表し、都民に対して、自己責任と自立自助を求め、競争原理=市場化によって都の福祉分野における実施責任を放棄しています。憲法に基づく自治体の住民福祉の向上という役割を否定しています。教育分野で石原都知事は99年に「心の東京革命」を提唱し、教育への支配介入・内心の事由への介入を進めてきました。その後、02年に都立高校改革推進計画、04年に首都大学を発足させ、特別支援教育推進計画を策定し、「学校経営支援センター」の設置などにより、教育の競争強化による選別化、産学一体化をはかり、学ぶ権利の平等な保障を放棄しようとしています。さらに、憲法改悪・教育基本法の改悪を先取りする「日の丸・君が代」の強制、扶桑社の教科書採択、教員の管理強化を図っています。 05年11月に公表された都民の生活実態調査によると生活に不満な層は収入が少ない層になるほど増加しています。さらに世帯形成層の不満、将来への不安が拡大しています。都政はまさに、生活実態調査の結果を反映した重点的な施策の展開が求められています。 4 国や都に追随する多くの市区町村 05年3月の「地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針」に基づき総務省と東京都はヒヤリング・調査を口実に自治体への指導・指示を行っています。多くの市区町村は残念ながら憲法に定める「団体自治」を侵害するこのような国や都の介入や財政不安を口実に住民福祉を切り捨てています。区民施設・児童館・保育園・高齢者施設・社会教育施設・体育館への指定管理者制度の導入。窓口の委託の拡大など、政府・財界の方針を無批判に行政に受け入れています。さらに、トップダウンの徹底や形式的住民参加など住民との関係でも職場でも民主的運営に背を向けています。 改めて、住民生活の防波堤としての市区町村の役割を発揮するときです。 5 現在の都政・市区政運営への批判の高まり 「都市としての必要以上の利便性、贅沢な施設のための投資は程々にして、地に足の着いた人間の基本的な幸福を追求して欲しい」(70歳代:男性)「都民が安心して住める環境や保障が進んで欲しい。人間らしく生きるためにも最低でも食と医療と住まいにはお金がかからないようにならないのでしょうか。」(40歳代:女性)これは2月から都民要求実現全都連絡会行った都民要求アンケートの一言欄に記入された言葉です。このアンケートには既に3,000通を超える回答が寄せられています。石原都政の評価については「評価できない」71.1%、「どちらかといえば評価できない」13.7%と約85%が評価していません。 また、東京自治労連の春闘アンケートでは 石原都政を否定的に評価43.3%、肯定的評価14.1%、昨年と同様の評価ですが、どちらともいえないが35.0%と毎年微増です。労働組合として石原都政の実態を正しく伝えることが求められています。否定的評価を年齢層で見ると、50代が51.5%と半数を超え、職場の中心を担っている層が特に石原都政に対して厳しい判断結果が示されました。 自ら働いている市区町村に対する評価では「評価する」が12.3%なのに対して「評価しない」は、25.8%となっていますが、「どちらとも言えない」が7ポイント増加し33.1%です。無回答は22%で昨年14.5ポイント減少しています。今後とも自治体の役割やあり方について、自治研活動など住民と共同し、深め都民の都政や区市町村への批判を背景に自治体を革新・民主的に変えていくことが必要であります。 6 自治体労働者への期待 「私たちの施策はどんどん後退している。しかし、窓口で対応している職員の方はその中で一所懸命、私たちの立場で工夫してくれている。」被爆者の会の方。「今の都政は悪いことだらけだ。しかし、自治体の皆さんがこんな都政をつくりたいと、輝きながら話すのを聞くと展望が出てくる。」「自治体に働く人たちが専門性を発揮して、私たちと一緒に都政を変えて欲しい。」第6回自治研集会実行委員会での発言。「委託先が安定するまで区の保育士を配置して欲しい」保育園民営化での区の説明会での親の発言。「いろんな、おとながいることから子どもの育ちや安全が守れる。」学校給食民営化反対闘争での親の発言。今、自治体が住民生活を切り捨てる先端に立っているとき、現場の自治体労働者への信頼と期待が表明されています。都や区市町村の悪政の中にあっても77.4%の組合員が仕事にやりがいを持っています。昨年は75.2%でしたが、さらに多くの職員は、やりがいを持って業務を行っています。特に若い層ほど高い結果(10代:85.8%・20代:83.6%)が示されています。多くの自治体の中で住民に犠牲を強いている中で住民福祉の向上について工夫をしている姿が現れています。私たちが日常行っている仕事に自信を持ち、安心して仕事に専念できる自治体をつくることが求められています。都政・市区政への批判の強まりと住民福祉向上の仕事をしたいという組合員の願いを実現する必要があります。 U 革新・民主の都政と市区町村政の確立をめざす闘いの意義 1 自治体労働者の要求実現の闘い 東京自治労連の春闘アンケートによると「仕事量が多く余裕がない」が40.3%と毎年増加しています。「労働条件が悪くなっている」が32.6%と昨年より増えています。2000年度と2006年度の職員数を比較すると東京都は53,452人から48,040人に5,412人(10.1%)の減、23区では81,716人から72,609人へ9,107人(11.1%)の減、市では29,626人から27,691人へ1,935人(6.5%)の減とそれぞれなっています。また、都職員の平均賃金は00年が445,255円 (42.8歳)であるのに対して06年は432,647円(43.6歳)と12,608円減少しています。人員も賃金も減少しています。 さらに、春闘アンケート結果で、「自分の仕事が評価されない」・「仕事内容が社会的に認められない」との回答もあり、公務の仕事の評価を正しく求める声が強くなっています。 首長選挙は自治体労働者が安んして職務に専念できる賃金・労働条件を確保し、自治体労働者の社会的地位を高めるためにも重要です。 2 憲法擁護・小泉構造改革に反対する闘い 春闘アンケートによると自治体の市場化について「住民福祉を安定的に保障することについての不安を感じる」が38.3%・公務を「儲けの対象」にすることに対して反対19.3%など、多くの反対意見が示されました。 自治体には住民福祉を向上させる機能と住民を管理する機能があると言われています。自民党の新憲法草案では自治体の住民福祉向上機能を最小限にし、住民管理機能を強めようとしています。東京都政も実施責任を放棄して防災訓練の軍事化に見られるように住民管理機能を強化しようとしています。私たち自治体労働者は「再び赤紙を配らない」を合い言葉に住民を真ん中にし、生活の向上のために仕事をしています。 憲法改悪の動きを具体化させようとしているとき住民が主人公の自治体づくりを進める闘いが重要です。 3 住民が主人公の自治体を建設する闘い 総務省の「地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針」では自治体を戦略本部と位置付けています。戦略本部ではスピード・効率が追求され方針・政策の結論を住民は実践することとなります。住民の政策決定過程への意思の反映は困難になります。憲法は地方自治の本旨として住民自治を定めています。住民自治は自ら決めて、自ら行動することです。結論だけを押し付けられて行動への協力・協働だけを求められることは住民自治に反します。自治体の役割を発揮し、民主主義を国政でも都政でも区市町村政でも実現するため自治体から流れを変えていくことが求められます。 4 住民の期待に応え、自治体労働者としての信頼を高める闘い 今、公務員バッシングが続いています。高級官僚の厚遇や公務員の個人的利益のために税金を使うことへの批判であると同時に、公務労働者と国民を分断するものです。また、国民が公務員バッシングをすることの背景には今の国政・都政や多くの市区町村政が、住民の生活を後退させている政策に対する不満が有るのではないでしょうか。今、自治体の行政の基本的視点を住民福祉の向上に改めて戻すことが住民の付託に応えることとなります。 自治体の首長選挙で要求や政策を明らかにし、専門性を発揮することが求められています。 V 取り組みの基本 1 都民・地域住民と自治体労働者の都や区市町村に対する要求実現をめざす闘いを積極的に進めます。 2 東京自治労連と各単組・支部が進めてきた運動の経験と教訓・成果を踏まえ、都・市区町村政に深く関わる政策活動を一層発展させます。 3 機関紙やニュースを発行し、政治啓発の取り組みを系統的に行います。 4 都・区市町村政の現状と課題や政策を単組とも連携して、節目ごとに他団体との共同を追求して都民宣伝を実施します。 5 東京自治労連として「革新都政をつくる会」に参加すると共に各地域・行政区単位での「革新都政の会」の結成、活動再開に取り組みます。 6 対都・対区市町村に対する要求を明らかにし、あらゆる行動に組合員の参加を追求します。 7 東京全体・分野別・地域別の学習決起集会・決起集会を開催します。 8 特に国立市長選挙では革新・民主の流れを一層強固なものとするため、国立市職とともに、東京自治労連を上げて重点的な取り組みとして位置づけます。 W 具体的な取り組み 1 都政・市町村政に関する要求政策づくりを進めます。 @ 職場懇談会・住民懇談会などを開催し、都政・市区政の現状を明らかにするとともに要求を確立します。 A 都民連の都民アンケートを活用します。 B 自治研集会を職場からの参加で成功させ、議論を政策に反映させます。 C 都政・市区政の行財政の分析を行い、要求と政策を確立します。 2 共同を拡げて闘いを進めます。 @ 都段階・市区町村段階、それぞれで要求、政策に基づく共同を広げ、大きな住民運動をつくります。 A 民主団体との共同行動を展開するとともに、町会・自治会や商店街も含め、広範な住民団体との共同を広めます。 3 「革新都政をつくる会」および各地域の「革新都政の会」で積極的な役割を担います。 X 体制と財政の確立 1 体 制 1)革新都・区市町村政の確立闘争本部の設置
闘争本部員・単組委員長・都庁職支部長・補助組織代表者・ 職域部会・協議会代表者 全体総括・基本方針の決定・運動の交流 3)革新都政をつくる全都自治体労働者の会 東京自治労連の闘争本部として参加すると共に都庁・区市町村の労働者、退職者などを結集し、全都の自治体労働者の会の結成をめざします。 4)補助組織・部会・協議会ごとに革新都政確立方針を確立し、会の結成を追求します。 5)闘争本部内の組織 @ 常任会議 本部長・本部長代行・副本部長・事務局長・総括事務局次長・財政担当事務局次長で構成 A 事務局会議 事務局長・事務局次長・書記で構成 B 組織委員会 副本部長の中から組織担当を設置し、組織担当事務局次長、東京自治労連の組織部員で構成 C 政策委員会 副本部長の中から政策担当を設置し、政策担当事務局次長、東京自治労連中央執行委員のうち、自治体行財政委員会のメンバーで構成 D 宣伝委員会 政策担当事務局次長および東京自治労連教宣部員で構成 E 財政委員会 会計担当事務局次長および会計担当書記・各単組の会計で構成 F 法規対策委員会 事務局長・総括担当事務局次長・会計担当事務局次長・東京自治労連弁護団で構成 2 財 政 @ 住民宣伝や事務所の維持費用に充てるため職場からカンパを募ります。 A 革新都政をつくる会の財政計画をみつつ、財政の確立を図ります。 Y 日程の概要 東京労連や革新都政をつくる会、都民連等と調整することを前提に次のとおり予定します。 第1期 (1月から5月) 【課 題】 職場要求・都民要求の確立と都政分析 闘争態勢の確立 【具体化】 都民アンケートの取り組み(都民連) 闘争本部の確立 5月中央委員会 都政パンフの作成 第2期 (6月から10月) 【課 題】 政策づくり 共同の拡大 革新都政をつくる全都自治体労働者の会の結成 財政基盤の確立 【具体化】 都政パンフに基づく職場懇談 自治体労働組合への呼びかけ 自治体関連施設への呼びかけ 地域の会の結成 カンパの実施 共同での対都要求行動 第3期 (11月以降) 【課 題】 職場での意思統一 都民宣伝 Z 首長候補の推薦にあたっての基本 従来どおり、以下のとおりとする。 @ 自治労連傘下単組・支部からの要請を基本とする A 自治労連の推薦決定または東京地評・東京労連の推薦決定 [ その他 1 法規対策 @ 会計担当事務局次長を窓口に対応します。 A 自治労連の作成するパンフなどを活用します。 B 学習会を開催します。 2 自治体労働者会の事務所設置 自治体労働者の会の事務所を新宿区内に設置します。 |
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