今までにない幅広い団体・個人を総結集した
共同で憲法改悪を阻止しよう
東京自治労連中央執行委員会
04年9月8日
T.憲法改悪めぐる情勢
 5月のブッシュ・小泉会談で日米同盟を米英日軍事同盟に変えることを確認し、地球的規模で米英日の同盟を確立するために本格的にアメリカが乗り出してきている。これに、財界、自民党も積極的に対応をしてきており、憲法9条を焦点にした改憲の策動は、明文改憲の危険が現実のものになりつつある。
 自民党は、に2005年に憲法「改正」案を取りまとめ、国民投票法を来年通常国会に提案し、2007年の参議院選挙と同時に国民投票を行うシュミレーションを描いている。民主党も9条をはじめ憲法「改正」の立場を打ち出し、「改憲」に反対している日本共産党、社民党の選挙での後退により攻撃はさらに加速している。民主党岡田代表は7月17日「多国籍軍参加が認められるように書き換えればよい。9条1項2項を前提にする必要はない」と全面改憲を主張し、アメリカでは、「憲法を改正して国連決議がある場合は武力行使ができるようにすべき」と発言している。
 国会の憲法調査会も1年以内報告書を提出するとされており、自民党と民主党が改憲を競い合う状況になっている。一方財界は、奥田会長が憲法改正発言を行い、「国の基本問題検討委員会」を開催し、来年1月に態度を明らかにするとしているが、夏季セミナーでは憲法改正を議論している。石原知事は「憲法は破棄すればいい」と言い放ち、「憲法改正に国会の3分の2以上の議決や国民投票で過半数の得票を得なければならないという条文にとらわれることなく国会に出したらいい」と発言し、「憲法擁護を定めている99条違反」であり、撤回を求めたのに対し、「私はあの憲法を認めていません」と重大発言を行っている。さらには、「国旗・君が代」を強制し、従わないものには処分を行い研修まで強制しており、戦前のように教育行政に介入する国の動きを先取りしている。さらに国の対応が遅いと「批判」し、反動的改革を促進する役割もはたしている。

U.闘いの性格と展望
 改憲論は、日米同盟をアメリカと共に戦争をする国に作り変えるために、現行憲法の解釈では対応できないため、9条そのものを変え「血を流せる」憲法にすることが目的である。
全労連は、今大会で21世紀の日本の進路を決める、戦後史をかけた政治戦と規定し、60年安保闘争に匹敵する闘いを求めている。
 憲法改正の国会での発議には、3分の2の国会議員が必要であり、自・公・民一致した法案を作る必要がある。自民党は民主・公明党に話し合いを呼びかけているが、民主党は今のところ共同提案の意思はない。対決を国民にアピールして次回総選挙で政権をとり民主主導で改正を狙っているが、財界の動きもあり共同法案作りが一致する可能性もある。しかし、国民の平和憲法に対する支持は大きく、9条改正で敗北したならば大打撃となり再びの提案は困難になる。それだけに改悪反対の署名で有権者の過半数を集める運動は大きな力になる。環境権など新しい人権制定に向け改正を主張する論調も軽視できないが、9条改正に対する世論調査では、改正反対74%・賛成17%・(朝日新聞01年)、改正賛成44%・このまま20%・変えずに解釈で27%・(読売新聞04年)といずれも反対が多くなっている。9条に改悪に反対する世論は多数派であり運動は大きく広がる可能性は大きい。共同した闘いによって、国民と自公民との矛盾は拡大し、政治の流れを変える可能性と組織強化・拡大につながる闘いでもある。

V.方針の基調
 1.職場での権利破壊・憲法無視の攻撃に対して憲法を職場に生かす立場で、職場から闘うことと幅広い共同をめざす闘いを車の両輪として重視する。
 2.教育基本法、地方自治、社会保障等々憲法に根拠を持つ諸施策改悪に反対する闘いは、憲法を活かす闘いと位置づけ闘う。
 3.「9条の会」のアピールに賛同し、「憲法改悪反対、とりわけ憲法9条の改悪を許さない」の一点で個人・団体等を含めた共同(統一戦線)で闘う。
 4.東京自治労連は各団体・個人の意見・立場を尊重して共通認識を拡大する努力を行い、大きな共同とネットワーク作りのため奮闘する。自治体の分野では、「憲法改悪反対、とりわけ9条の改悪を許さない」という一点で幅広い層を結集した組織の結成と共同行動を追及する。

W.具体的取り組み方針
 1.当面、東京自治労連の「平和活動推進委員会」を中心に具体的な取り組の検討、情報提供、交流などを行い1月の中央委員会で闘争本部を確立し「共同組織」を追及する。同時に補助組織・職域組織等でも幅広い層を結集した組織を追及する。
 単組・支部でも方針・体制を確立し、職場から取り組みをすすめるとともに地域労連とも協力し地域からの「共同組織・行動」を追及する。

 2.共同の取り組み
 1)仮)「東京自治体9条の会」を東京自治労連、単組・支部委員長が呼びかけ人になり結成する。当初は知事選型の連絡会議を結成する。
 体制、財政については,参加組織と協議して決定する。
 2)東京自治研集会の「平和分科会」で取り組みや情報の交流を行い、各分科会でも憲法とのかかわりについて深め、都民諸団体と情報・運動の交流を進める。
 3)学者・文化人による「9条の会」の賛同には政党として、日本共産党、社民党、新社会党が参加しているが、支持政党にかかわらず「知事選型の連絡会議」をさらに発展させた幅広い共同組織を同時に追及する。それは、産別を超えた幅広い人に呼びかけ、職制、未組織(関連)労働者など自治体に働く労働者を総結集する新たな「会」として結成する。結成にいたらないときは共同行動やネットワークをつくることを追及する。
 4)東京地評(東京労連)と協力し都内諸団体との共同組織を追求する。

 3.憲法学習の取り組み
 1)「現実の平和」論や「新しい人権」制定などの改憲論に惑わされず、確信をもって運動を推進するため憲法改悪の狙いと憲法を生かす、わかりやすい憲法学習会や職場懇談会を職場から取り組む。春闘に向けての学習会や懇談会でも憲法学習を追求する。
 (1)学習資料は自治労連など上部組織や自由法曹団などの資料などを活用する。
 わかりやすい憲法パンフレットや学習討議資料集の作成も検討する。
 2)攻撃に揺るがない職場作りのため網の目の学習会が開けるよう東京自治労連弁護団や学習会議と協力して講師養成講座を開催し、1000人の講師養成をめざす。単組・支部でも学習会や講師養成講座開催を追求する。
 3)ビデオや自治労連作成の宣伝のぼりポスターの活用と機関紙等での日常的な教宣活動の推進。
 4.署名運動の取り組み
1)署名運動については、国民過半数を目指す壮大な取り組みとするため、町別ローラー作戦や日程など具体的な取り組みについては、別途作戦を検討して提起する。
2) 単組・支部に要請される各団体の署名については趣旨に合っていれば取り組むが、「いま、核兵器廃絶を」の署名と結合し組織内・駅頭(6・9行動など)で取り組む。当面「9条の会」のメッセージを個人・団体に広げることを取り組む。