| 1.指定管理者制度とは |
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地方自治法改正により、公の施設の民営化を促進 地方自治法第244条では、保育園や児童館、公園や道路、図書館や体育館など、住民の福祉を目的として自治体が設置する施設を「公の施設」と定義し、自治体が直接管理することを原則としながら、必要がある場合自治体が出資する法人、公共団体などに限って委託できる(管理受託者制度)としてきました(244条の2第3項)。
ところが、153国会においてこの制度を改悪し、指定管理者制度を新設しました。
管理受託者制度と指定管理者制度の違い
| (1) |
従来の管理受託者制度では、自治体が50%以上出資した法人が、契約に基づいて管理の事務または業務の執行を受託します。ただし、権限や責任は設置者である地方自治体にあるので、会館の利用承認などといった処分に該当する利用承認等は委託できません。
一方、指定管理者制度は、公の施設の管理に関する権限を委任するものなので、使用許可を行ったり、一定の範囲で利用料金を自由に設定し、収入とすることができます。 |
| (2) |
改悪された指定管理者制度では、民間事業者(企業)も対象となります。従って、民営化促進のためのツール(道具)と言えます。しかも首長や議員本人または親族の経営する企業であっても指定管理者になることは可能です。 |
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| 2.公の施設の例示(「新地方自治ハンドブック」より) |
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| 民生施設… |
保育所、母子寮、養護老人ホーム、老人福祉施設センター、老人憩いの家、福祉会館、児童館 |
| 衛生施設… |
屎尿処理施設、ごみ処理施設、下水処理施設、下水終末処理場、公衆便所、健康センター |
| 体育施設… |
体育館、陸上競技場、プール、野球場、武道館、キャンプ場 |
| 社会教育施設… |
中央公民館、地区公民館、勤労青少年ホーム、青年の家・自然の家、中央図書館、地区図書館、博物館、資料館、小・中学校の開放 |
| 宿泊施設… |
国民宿舎、その他宿泊施設 |
| 公 園… |
公園、児童館 |
| 会 館… |
市民会館、公会堂、文化センター、勤労会館、婦人会館、コミュニティセンター、集会所 |
| 診療施設… |
病院、診療所 |
| * |
庁舎や競輪場、競馬場、教護院などは、「住民の福祉を増進するための施設」ではないので、「公の」施設」には含まれません。 |
| * |
「公の施設」でも、学校や病院、特別養護老人ホームなどのように個別の法律で定めがある場合はそれが優先するので、現時点では「指定管理者制度」の対象とはならず、営利企業が受託することはできません。しかし、これについても政府は、「地域再生法」(仮称)という一括法の制定を検討中であり、「公の施設の管理」を抜本的に見直し、全面的に民間に開放することを狙っています。 |
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| 3.管理受託者制度の歴史的経過 |
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「公の施設」の規定が地方自治法に盛り込まれたのは1963年です。国会提出資料では、「一般的には公の施設の管理は委託に適する性格を持つとは言えない。しかし、権力的要素の微弱な公の施設、民間において同種の事業を行っている公の施設、経済的利益を生ずるような施設など、例えば病院、公益質屋については、その設置目的をいっそう効果的に達成できる場合において法律の授権あり……(管理委託は)別段差し支えないと考えられる」と、委託そのものを極めて限定的なものと規定しています。
しかしその後、1991年の改正で、管理受託者の範囲を公共団体、公共的団体に出資法人(第三セクターを含む)を加え、委託範囲に料金の収受を加え、委託拡大を図りました。
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| 4.指定管理者制度の問題点 |
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| 利用者から見て |
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(1) |
平等・無差別の原則が守られるのか |
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(2) |
無料、あるいは廉価な使用料が保障されるのか |
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(3) |
施設運営に住民の意向が反映されるのか |
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(4) |
プライバシーは保護されるのか |
| 労働者にとって |
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(1) |
自治体労働者……住民本位の仕事をしたいという自治体労働者の願いに逆行する |
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(2) |
指定される団体の労働者……「価格競争」の中で、雇用条件の劣悪化につながる |
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(3) |
とりわけ、これまで公務員並みを一定確保してきた出資法人などで、民間との競争の中で成果主義の強化や労働条件の大幅な改悪と雇用の不安定化を招く |
| 公務の本来の役割との関係で |
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(1) |
自治体が住民福祉の向上に寄与する点でマイナスとならないのか |
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(2) |
兼業禁止規定の不適用により、不公正、癒着の温床とならないのか |
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(3) |
議会の関与が形骸化しないか |
等の問題点が危惧されます。
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| 5.取り組みの基本方針 |
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| 情報の収集 |
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(1) |
公の施設の一覧 |
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(2) |
指定管理者制度に関する当局の方針や動向 |
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(3) |
指定管理者制度に基づく委託拡大反対の取り組み事例 |
| 情報提供、方針確立 |
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(1) |
資料集の発行 |
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(2) |
パンフ、リーフの発行 |
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(3) |
方針の確立 |
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(4) |
学習会や職場自治研等を通じて、組合員の理解と意思統一を図る。 |
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(5) |
住民団体、利用者、議会等への申し入れ |
| 法制化された下であっても当局に対して |
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(1) |
条例化や安易な適用させない。 |
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(2) |
条例化する場合でも、条例に明記する項目を増やすなど、公的責任の拡充を明確させる。 |
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(3) |
条例分の個々の記述について労使協議を行わせる。 |
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(4) |
雇用を守り、労働条件の低下を生じさせない。 |
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闘いの中で、非常勤・パート労働者の組織化について追求する。 |
| その他 |
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リストラ闘争本部と連携を取りながら闘いを進める。 |
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