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| 東京自治労連 高橋眞之 | |
12月のせわしない中、12月16日から22日まで、スイス・ジュネーブのILO本部への要請団に参加しました。日本の公務員労働者の労働基本権保障をめぐっては、すでにILOからの是正勧告が出されているにもかかわらず、日本政府は誠実に対応しないで今日に至っているのが現状です。そして今また公務員総人件費削減のため、定数の大幅削減や賃金構造の大幅な改悪が一方的に進められています。こうした急速に進められる労働条件への改悪攻撃のなかで、公務部会では10名のILO要請団(団長 大黒自治労連書記長)を組んで「追加情報」の提出と日本の公務労働者の実態を直接伝えてきました。私は労働組合の任務をもって海外の活動に参加するのは初めてでしたが、要請団にはベテランの岩田全労連国際局長をはじめ、自治労連から愛知・大阪・京都から職場代表、全教から蟹沢中執、公務労組連絡会からは黒田事務局次長(国公労連)など経験豊なメンバーが参加しました。 まず17日にILO本部への情報提供と国連人権委員会への協力要請に関する打ち合わせを行い、19日はILO本部を訪問し、最初にILO理事会の労働側のアナ・ビオンディさんと懇談しました。要請団は、日本政府の各自治体当局への賃金決定への介入干渉、給与関係に関わる地方自治法の一方的な改悪強行、さらに労働基本権を制約したままで公務員総人件費削減計画を決定・実行しようとしている最悪の実態を報告しました。とくにビオンディさんの印象深い発言として、「人件費削減が必要な場合もあるが、その際もキチンとした交渉・協議が不可欠だ。一方的な決定は、原則から外れるものだ」と明確に発言し、今後も情報提供をしてもらいたいと激励と要望が出されたことです。その後、ILO結社の自由部担当責任者のカレン・カーチスILO労働基準局副局長と面会し、日本政府が直ちにILO勧告を履行するようにILO本部としての対応を要請しました。その後の意見交換では、大阪の自治体職場からは自治体当局による恣意的な「休職専従」の扱いの問題などが報告されました。東京の自治体職場では自治体当局が、労働基本権を制約した中で賃金削減や労働条件の改悪を進め、それに対し最後までの交渉・協議を要求する労働組合とその役員に対して、毎年制裁処分が実行されていること。また査定制度導入が、労使協議が整わないまま導入されなどの問題が生まれている現状を報告しました。カーチス副局長はこれらの報告に真摯に耳を傾け「追加情報はとても重要な文書だと受け止めている。今後も新しい展開が有れば詳しい情報を伝えてほしい」と熱心な意見交換をしました。最後に、国際自由労連のジュネーブ事務所のダン・クニヤ所長と懇談し、日本国内で政府との対話や世論を高めるための運動など示唆にとんだ意見を頂きました。翌日20日は、国連人権委員会を表敬訪問して、公務員の政治活動弾圧事件について報告し人権委員会からの協力を要請しました。 今回のILO要請団は、日本政府が依然として公務員の労働基本権の回復に背を向けている実情を明らかにし、いっそう国際社会に訴えてゆくとともに、国内世論と運動をさらに広げて行く重要性を確認しました。また世界中で「消防職員の団結権否認」の数少ない国として日本とともに引例されてきたガボンとスーダンが、94年のILO総会において93年までに団結権保証の処置をとったことが報告され、いまや団結権否認を続ける国は世界で日本のほかに存在しない状況と驚き、呆れました。私はこのILO本部要請団に参加して、日本政府が国際的にも労働基本権問題で「スーダン」遅れていること、そして今後の日本の労働運動を発展させるため各国の労働運動と連帯し、ヨーロッパ・南米・韓国そして最近ストライキを堂々と打ち抜いたアメリカなど国際労働運動の豊かな経験交流と友好の立場が重要であることを強く感じました。 |