東京自治労連2006年国民春闘統一要求(案)
1 賃金引き上げ等に関する要求
  自治体及び自治体関連職場に働く常用労働者の基本賃金を、誰でも月額10,000円以上引き上げること。
  東京都内で働くすべての労働者の時間給を1,000円以上・日額8,000円以上・月額176,000円以上とすること。時間単価の引き上げ額を100円以上とすること。
  臨時・非常勤・関連労働者の賃金引き下げを行わず、「均等待遇」の観点から賃金を引き上げること。
  勧告制度を前提としているもとで、人事院(人事委員会)の委員の選出をはじめ、民主的運営を保障するとともに、制度の基本に抵触する「自治体独自の基本賃金水準引き下げ」を強行しないこと。
  一時金は年間6月以上とし、自治体に働く臨時・非常勤・パート等非正規労働者にも「均等待遇」の原則に基づき支給すること。
 一時金に成績率を導入しないこと。すでに導入している自治体では適用範囲の拡大・率の引き上げ等を行わないこと。導入・実施にあたっては労働組合との十分な協議・合意を前提とすること。
  退職金の引き下げは行わないこと。
  地域手当(旧調整手当)の国に準じた見直しは行わず、本給に繰り入れること。また、扶養手当・住居手当など諸手当の改善を行うこと。
  生計費原則に基づく賃金を否定する「能力・業績主義、成果主義」賃金制度を導入しないこと。
  年金・医療など共済制度における改悪を行わないよう国に働きかけるとともに、組合員の利益を守り、共済組合の民主的運営を図ること。

2 自治体が雇用している臨時・非常勤等の労働者、監理団体、契約業者等に雇用されている労働者の処遇改善に関する要求
  自治体・監理団体・委託業務等公務受託法人、契約業者等が雇用しているすべての労働者の処遇は、雇用形態の如何を問わず「均等待遇」の原則で対応すること。
  臨時・非常勤等の労働者の「働き続ける権利」を認め、「契約期間満了」や「事業の委託・縮小」等を理由とした解雇を行わず、法に基づき各種社会保険等への加入を促進すること。
  外郭団体や監理団体等においては、実質的雇用者として当該労働者の労働基本権を尊重し、労働条件は自治体準拠を基本とすること。労働条件の変更にあたっては、当該労働組合と事前に協議を尽くすなど実質的雇用者としての責任を果たすこと。
  「均等待遇の原則」を実現するために、公契約条例などを制定し、入札制度等の改善を行うと同時に、関係法人に対する指導を強化すること。

3 高年齢労働者、障害をもつ労働者が働き続けられるための要求
  高年齢者雇用安定法の全面施行にあたり、早急に雇用制度を整備するとともに、高年齢労働者が安心して働き続けられる制度に拡充すること。
  障害をもつ労働者の雇用を促進し、労働時間・休暇制度・通院制度・職場環境等を改善し、障害のない労働者と同等に働き続けられる環境づくりに全力をあげること。

4 労働時間・休暇制度に対する要求
  すべての労働者の年間総実労働時間を1,800時間以内とすること。1日あたりの労働時間を7時間30分とすること。
  厚生労働省の不払い残業解消「通達」等を遵守し、時間外勤務手当の未払いを直ちに解消するとともに、必要な人員を採用すること。これまでの不払い残業の実態を調査し、過去に遡って時間外勤務手当を支払うこと。
  超過勤務手当の割り増し率を平日150%、休日・深夜・年末年始勤務手当を200%とすること。
  フレックスタイム等の労働時間弾力化は、労働組合との協議・合意及び当該職場・本人の同意なしに導入しないこと。
  2004年12月28日付けで人事院が改正した「職業生活と家庭生活の両立支援のための規則」の水準以上の制度を確立すること。
  恒常的に深夜勤務に従事する労働者の週あたりの労働時間を独自に短縮すること。
  子や親の介護・看護を行う職員については、時間外勤務および深夜勤務を免除すること。時間外勤務または深夜勤務を必要とする職場において、育児や介護を行う職員が時間外勤務を行う場合は、最小限とするための独自基準を設けること。
  介護休暇・育児時間等、各種休暇制度を職場も本人も安心して行使できるような人員配置を行うこと。

5 職場民主主義・民主的公務員制度等に関する要求
  政府・与党が検討している「公務員制度改革」は、公務員の諸権利を侵害するばかりではなく、地方自治を変質・崩壊させ、全体の奉仕者としての地位を否定するものであり反対すること。
  差別・分断をもたらす人事・給与制度の改悪「見直し」や、生涯賃金の引き下げにつながる制度の導入・変更に反対すること。
  労使関係をILOの勧告に沿って独自に改善すること。
  人事権を濫用した「職場・労働者管理」強化を行わないこと。
  地方公務員法に定められている職員の意見具申はもとより、拒否権・内部告発権等、労働者としての諸権利を保障する制度を独自に創設すること。
  「任期付短時間公務員」制度は導入しないこと。
  一般職地方公務員の公益法人等への派遣に当たっては、働き続ける権利と労働条件を保障する立場で労使協議を行うこと。
 「本人同意」などの保護規定を逆手に取った「退職強要」等は行わないこと。
  希望する職員は原則として再任用すること。フルタイム勤務者の年金受給権を保障するための法律改正を政府に求めること。
  健康診断や委員会活動・職場巡回活動等、労働安全衛生活動を法に基づき実施するとともに、労働者保護の立場から拡充すること。
 10 職場における昇任・昇格差別を行わず、民主的で安心して働き続けられる職場づくりを進めること。
 11 労働組合活動参加を理由とした行政処分を行わず、公務員の労働基本権を回復するよう関係機関に働きかけること。

6 住民本位の自治体行財政確立に関する要求
  都民犠牲・大企業支援の都政推進、住民自治と自治体の自主性・自立性を否定する東京都の「行財政改革の新たな指針」を撤回すること。
  石原知事の特異な政治思想・住民生活軽視・従来型の大型公共事業継続を基本的特徴とする東京都の「第2次都庁改革アクションプラン」を白紙にもどし、都民・職員参加で再検討すること。都民の支持を得ていない臨海部副都心開発の拡大や環状メガロポリス構想等の10兆円プロジェクトを実施しないこと。
  税収増などによる東京都及び市・区の財政状況改善をふまえ、財政悪化を理由として廃止・削減した住民のくらし・福祉にかかわる予算・施策・事業等を復元するとともに、抜本的な拡充を行うこと。
  市区町村合併では住民無視の政府主導による「合併」は行わず、「住民の福祉向上」「自治体民主主義の拡充」「自主決定の原則」を徹底し、実質的な「強制」を行わないこと。
  「道州制」「首都圏州」の導入は行わないこと。
  医療・福祉・教育等都民生活に直結する諸施策を充実させること。基礎年金の拡充を国に求めること。保育・生活保護・義務教育などの国施策に関する財源の一般財源化に反対すること。
  雇用対策として「解雇規制条例」を制定すると共に、地域雇用創出、住民福祉向上のため直接雇用を含めて公的雇用を拡大すること。
  「定率減税」の廃止に反対を表明すること。消費税の税率引き上げに反対し、将来的に廃止をめざすこと。
 住民税や所得税のフラット化に反対すると共に、中小企業振興策等、消費拡大による不況打開の政策を展開すること。
  ゆきとどいた教育を進めるため、30人以下学級の早期実現を行うこと。都立高等学校の統廃合、教育文化施設・事業の切り捨てを行わないこと。
 10 公務の民営化、民間委託、職員の削減を行わないこと。
 11 区市町村への補助金を一方的に削減せず、特に住民生活に直結する補助金は維持・拡充すること。
 12 介護保険については、国に対して、軽度の介護サービスの切り捨て、ホテルコスト(居住費等)の徴収、低所得者対策の廃止などを見直し、制度の抜本的な拡充を行うよう求めること。自己負担金の減免規定を制定・拡充すること。
 また、介護労働者の雇用を確保し、厚生労働省通達等に基づき労働条件の改善を行うよう、介護事業者に対して指導すること。
 13 都立病院の一方的「再編・合理化」、保健所の統廃合、児童施設やナーシングホームをはじめとする都立福祉施設からの撤退、都税事務所の統合、水道事業の民営化を強行しないこと。
 14 公立保育所の民営化、民間委託による保育水準の切り下げ、総合施設など幼稚園との一元化、社会福祉施設等の企業への委託など、福祉・保育の「市場化」をやめ、公的責任に基づく福祉・保育施策の拡充を行うこと。公立保育所運営費の一般財源化をやめ、国庫負担を復元・拡充するよう国に求めること。
東京都の加算補助制度、民間社会福祉施設サービス推進費補助を改悪しないこと。
 15 次世代育成支援対策推進法に基づく「行動計画」を実効性あるものとし、自治体の責任で子育て支援を拡充すること。また、「特定事業主行動計画」は、労働者の意見を聞き、男女がともに働きながら子どもを産み育てられる、働きやすい労働条件の整備に努めること。
 16 財政監理団体に対する補助金等の見直しにあたっては、職場はもとより関係団体や住民と事前に協議し、円滑な事業執行を保障し、一方的な実施を行わないこと。

7 東京の平和と民主主義に関する要求
  憲法の「改正」や国民の権利を制限しつつ「改正」のための条件を整備する「国民投票法案」制定に反対すること。
  教育基本法の「改正」に反対すること。
  自衛隊のイラク派遣については即時中止・撤退を求めること。
  軍事大国化と地方自治破壊を目的とする石原知事の「憲法改正」発言、「北朝鮮との戦争」発言を撤回し、東京都として「憲法遵守」の姿勢を明確に打ち出すこと。
  有事法制を発動しないこと。戦争準備・推進の政策に協力しないこと。戦争協力のため都民の生命や財産を侵害する行為を行わないとともに、職員を動員しないことを明確にすること。
  軍事訓練に主たる目的をおいた「防災訓練」を行わないこと。
  国民保護法に基づく国民保護計画の策定にあたっては、自衛隊員の参加は行わず国民の基本的人権を最大限保障し、自治体の自主性を尊重すること。
  東京の「非核平和都市宣言」を早急に行い、平和教育推進・原水爆禁止世界大会参加・被爆者援護事業等を積極的に推進すること。
  東京にある米軍基地の再編・強化に反対し、全面撤去を政府に求めること。
 10 「日の丸・君が代」の教育現場への強制をやめ、不当処分を直ちに撤回すること。また、「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書採用をやめること。

8 その他、自治労連要求に応えること
以 上