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| 2006年8月2日 東京自治労連中央執行委員会 |
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| 厚生労働省は、06年3月30日「生活保護行政を適正に運営するための手引について」を通知しました。この通知は、指導的助言ではないとしながらも、1983年のいわゆる「123号通知」以来の福祉事務所の窓口における、生活保護申請の受理抑制を実質的に指導強化するものと言えます。5月15日には、初めて「全国福祉事務所長会議」を開催し、社会援護局長は、「社会保障の分野で改革の手がついていないのが生活保護だ」と発言しました。「改革」の名で生活保護の対象制限を、福祉事務所に押し付け実施させることは、国民の生活保障の「最後の砦」である生活保護制度の機能を大きく低下させることになります。 また、7月7日に閣議決定された「骨太方針2006」では、生活保護制度について@低所得世帯の実態を踏まえた保護基準の見直しA母子加算について廃止を含めた見直しB級地の見直しC自宅保有者には“リバースモゲージ”(自宅資産の活用による費用徴収)を利用した貸し付けを生活保護に優先させるという4点に具体的に言及しています。 国民の暮らしは、「小泉構造改革」による格差の拡大が進行する中、「ワーキングプア」と言われるように、生活保護基準と変わらないか、あるいはそれ以下で働く労働者を激増させています。さらに、ここ数年、自殺者は3万人台の高水準で推移し、その原因の多くが経済問題を背景にしています。特徴的なことは、現在の生活保護制度ではカバー出来ないが、生活保護基準以下の収入しか得られない国民が多数存在していることです。福祉事務所の現場では、96年の887,000人から05年の1,484,000人へと被保護世帯が激増しています。担当員一人当たり80件とする国の基準を大きく上回り、一人で200件近いケースに対応している例もあります。京都・北九州・秋田をはじめ、窓口での保護申請拒否等を原因とする餓死、自殺等も報道されています。生活困難を極め、相談に来る保護申請者の厳しい実態を見ず、権利を認めない対応はただちに是正すべきであり、国と自治体の責任が問われます。また、老齢加算の廃止など保護基準の切り下げ改定に伴う審査請求や行政訴訟も、05年度が409件であったのに対し、06年度はすでに374件にも及んでいると報告されています。生活保護基準は、国民の消費水準の60%で設定されており、そもそも憲法で定める「健康で文化的な生活」からはほど遠いもので水準の引き上げが必要です。 東京自治労連は、この間生活保護制度の最低生活水準にも満たない最低賃金の引き上げを求めてきました。また、国民年金の保険料満額納入者の年金額が、高齢の生活保護受給者の基準にも届かない金額であり、年金支給水準を引き上げ、最低保障年金制度の確立も求めてきました。 しかし「骨太方針2006」は、賃金や年金の引き上げではなく、生活保護受給を大幅に抑制し、基準の大幅切り下げを表明しました。これは、国民生活を無視し、人間として当たり前の生活を確保したいという国民の願いに背を向けるものです。また、朝日訴訟以来の運動で確立してきた所得再配分制度としての社会保障機能を著しく損なうもので、到底ゆるされません。生活保護制度は、国のナショナルミニマム保障の根幹であり、本来その費用負担を含め国が責任を持って実施することが必要です。国に対して生活保護制度の後退を許さず拡充を要求するとともに、自治体当局や議会に対し、地域住民のいのちとくらしを守るために、生活保護の実施に責任をもつよう求めます。 東京自治労連は、憲法25条で保障する「生存権」に値する生活保護制度を確立するため、職場・単組・地域、自治体労働者が一体となって取り組みを展開することを表明します。 |
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| 以上 |