株式会社コムスンの不正行為に対する対応について(談話)
2007年6月7日
自治労連・東京介護福祉労働組合
書記長  清沢 聖子
 厚生労働省老健局は6日、株式会社コムスンに対する対応について「全国的な監査等において、平成19年6月5日現在、5都県8事業所において不正な手段による指定申請を行ったことが確認され、同社の全国各地の介護サービス事業所に対する監査への対応及び廃止届けの提出は、本社の関与のもと組織的に行われていたものとみられる。」として、同社の全国の訪問介護事業所のみならず、全ての種類の介護サービス事業所において新規指定及び更新をしてはならない旨を、都道府県等に通知しました。
 平成19年5月末現在のコムスンの事業所数は2081、このうち1655事業所が平成23年までに不認可となる見込みです。その後、コムスンは事業譲渡を発表していますが、事態は流動的です。

 全国で6万人、都内1万人、と言われる利用者と家族の方々の不安や憤りを推察し、心痛を覚えます。
また、利用者の生活向上を願いながらも、不正を行う事業所で業務を担わざる得なかったホームヘルパー、ケアマネなど介護労働者の仲間に対して、言いようのない苦渋の念を抱いています。
 厚生労働省は利用者保護の立場から、事業者は利用者に対するサービス提供の義務や更新時期の利用者の円滑なサービス移行、ならびにコムスンの従業員の雇用確保への配慮等を示しています。
 利用者と家族の生活に支障がないようにコムスンばかりでなく、国・各自治体も最善を尽くして行くべきと考えます。
 今回、厚生労働省が行った対応から、「介護業界トップ」の会社に対する批判が大きくなっています。
むろん、脱法行為を繰り返し、不正に介護報酬を得ていたことは正すべきですし、厚生労働省の対応に追いては、妥当であると認識しています。
 しかし、介護を国や自治体の責任とした「措置制度」から市場化し、営利企業にも事業を解放したことが介護保険制度の狙いであったことは明らかです。しかも、訪問介護等の直接介護に限定せず、自治体から切り離してはならないソーシャルワーク業務を、ケアマネージャーの資格を創設して営利企業で実施を許したことが、今回の結果の大きな要因であったことを厚生労働省は認識すべきです。
 また、各自治体も介護保険発足を口実にして、市区町村や社会福祉協議会で実施していた訪問介護等の介護事業を投げ出しています。その結果、東京都では訪問介護事業所の約8割は営利企業が運営しています。この間、厚生労働省は「介護の適正化」として都道府県による事業所監査を強化。平成17年度で、9億2千万円の報酬を返還させていますが、このような不正受給に対する再発防止策では、根本問題は解決しないことが示されたと言えます。

 国・自治体は、住民の福祉向上と生存権保障の義務が課せられています。コムスンの更新時期の利用者サービスの保障に対しては、都道府県ならびに市区町村や社会福祉協議会等によるサービス実施を拡大し、従業員の雇用を含めた救済措置を執ることが必要です。
 東京介護福祉労働組合は、自治体労働組合に加盟する職能組合として、介護の公共サービス向上、利用者・家族の権利と介護労働者の権利向上のために奮闘する決意です。
以上