2007年11月7日
生活扶助基準の引き下げ中止を強く求める
厚生労働大臣 舛添要一殿
厚生労働省社会・援護局長 中村秀一殿

 現在、厚生労働省社会・援護局長の私的研究会として「生活扶助基準に関する検討会」(以下、「検討会」)が設置され、検討が始まっています。これについて10月2日の時点で有識者会議の設置の予定について問われた内閣総理大臣が「現時点では未定である」と回答していたにもかかわらず、10月16日に突如、検討会の開催が告知され、3日後の19日に第1回が開催。さらに第1回の検討会の席上、未定とされていた第2回検討会についても、25日に告知されて30日に検討会を開催という、国民の傍聴の機会を保障しない手法での急ピッチな開催となっています。しかも、わずか4回の検討会で、年内中に結論を出すとしています。このような検討会の開催では、検討のための充分な準備期間を委員に与えず、議論を形骸化させるものと言わざるをえません。
 この検討会では「水準」(生活保護基準)の他、「体系」「地域差」「その他(冬季加算、勤労控除)」についても検討の対象にされています。このような重要な検討であるならば、本来なら審議会を開き、当事者からもヒアリングを行って、丁寧に時間をかけて行うべきものであり、慣行上も異例です。
 既に厚生労働省は、夫婦子1人世帯における低所得世帯の消費実態に比べて、生活保護受給世帯は「やや高め」と基準の引下げを示唆しています。報道によれば、月額1600円から8300円削られる可能性がある、とされています。検討会を生活保護基準の引き下げのために利用・誘導する検討の仕方であると断じざるをえません。
 生活扶助基準等の見直しが「骨太の方針2006」の積み残し課題となっているとしても、年収200万円以下の給与所得者が1000万人を越えた現在、国民の最下層との「均衡」を理由に「最後のセーフティネット」を切り下げるのは乱暴に過ぎます。
 生活扶助基準は、最低賃金や年金、住民税の課税基準と連動しています。また、国民健康保険料の減免、介護保険・障害者自立支援の境界層該当、公立高校の授業料減免などの適用基準となっています。さらに、生活福祉資金の貸付対象者、就学援助の給付対象者、公営住宅家賃減免基準対象者等、さまざまな施策の利用条件に影響します。
 生活保護世帯と国民生活に大きな影響を与える生活扶助基準の「見直し」について、私たちは次のことを要求します。
 
1.拙速な検討を行わず、慎重な審議を行うこと
2.級地「見直し」による基準引き下げと、生活扶助基準の引き下げはしないこと。
3.この間の基準引き下げの結果を検証し、老齢加算や母子加算などを元にもどすこと。
以上
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