育児のための短時間勤務制度の導入に当たって
2008年2月6日
東京自治労連中央執行委員会
 
 地方公務員育児休業法の改正法が、昨年8月1日に既に施行されたことにより、育児短時間勤務に係る具体的勤務条件等について条例及び関連する条例の改正案を今年の第1回定例議会に上程し、東京都においては、7月1日からの制度導入、区においても同様の提案がされています。
 東京都においては、都労連は都提案に対して3点の申し入れを行い、今後、単組との協議事項など、必要な協議の保障することを前提に了解しました。
 23区では、世田谷・品川・板橋区で4月1日、墨田区では7月1日実施などの提案が出され協議中となっています。

1.育児短時間勤務制度の概要
 育児のための短時間勤務制度は、「子育てと仕事の両面」という要請に応えるべく創設されたものであり、今当局から提案されている制度の概要は次のような内容です。
 勤務形態は、官庁執務型4パターン(@1日4時間×5日A1日5時間×5日B1日8時間×3日C1日8時間×2日+1日4時間×1日)変則勤務では、週20時間〜25時間とする。
 対象職員は、小学校就学前の子を養育する職員とする等、給与の扱い・期末勤勉手当・退職手当等が提案されています。

2.職場改善こそ早急な課題
 少子化対策・仕事と生活の両立支援を進めるなら、職場の働き方の改善がまず先決です。少子化対策で最も求められることは、総労働時間短縮であり、メンタルヘルス問題の増加や「過労死」の予備的な働き方を見直すことです。さらに、「男女ともに育児や家庭責任を分担することは当たり前」とする社会的共通認識を形成することが重要です。

3.制度導入の前提
 制度導入の前提として、@労働時間短縮・超過勤務規制などの対策を優先することA職場での必要な人員確保や仕事のあり方を改善することB「仕事と生活の両立支援制度」の拡充を進めることが重要です。

4.制度導入にあたっての基本的要求
 自治体の条例化・制度化にあたっては、安易な実施を行わず、徹底した労使交渉を尽くしあくまでも労使合意で対応をすすめることを求めます。協議にあたっては以下の基本的立場で協議します。
 1) 人員確保など職務執行のための職場体制の確立を求めます。
 @  育児短時間勤務希望職員が出る職場においては、職場全体で仕事等の具体的方策を論議し、全体の合意形成を図ること。
 A  育児短時間勤務取得者があらかじめ想定できる職種については、代替職員は当初から常勤型正規職員を配置すること。
 B  代替職員が常勤型でない場合は、行政が直接雇用する再任用職員、非常勤職員を基本とすること。さらに、「任期付短時間勤務職員制度」は正規職員の本来業務に、低い処遇でしかも3年任期など短期任用で非正規を配置するものであり採用は行わないこと。
 2) 取得者の権利、公平待遇の確保
 @  制度取得にあたっては、本人の自由意思に基づく選択権を保障すること。
 A  勤務形態について官庁執務型では、週20時間〜25時間(4パターンの標準的利用形態)の勤務時間を選択できるが、4パターン以外の形態を条例化すること。変則勤務職場においても同様の選択肢を確保すること。また、勤務時間帯についても本人意向を十分尊重すること。
 B  育児短時間勤務取得中の人事異動に配慮するとともに、並立任用の対応で強制異動は行わないこと。さらに、その後の人事異動や人事評価、昇給などについて、制度取得を理由にした、いかなる不利益も生じさせないこと。
 3) 代替職員の勤務・処遇
 @  代替職員の勤務時間については、単純な時間配分でなく、育児時間勤務取得者の取得形態及び職場実態に即して、柔軟な勤務時間で配置すること。
 A  代替職員の勤務条件については、正規職員との均等待遇を図るとともに、個別の協議にも応ずること。
 4) 労働時間の短縮、時間外労働規制を求めます。
 @  長時間・過密労働を無くすため、余裕のある人員配置を行い、超過勤務の縮減を図るなど、男女ともに、家庭と両立しやすい体制を築くこと。
 5) 少子化対策、「仕事と家庭の両立支援」の総合的拡充
 @  育児時間の対象年齢を引き上げ、時間延長をすること。
 A  子の看護休暇について、時間単位での取得を求めると共に、対象を小学校3年生まで拡大すること。
 B  男性の育児参加休暇制度の新設など、男性の育児参加の促進を図ること。

 東京自治労連は、制度導入にあたっての基本的要求を堅持し、各単組の職場討議を踏まえ、条件整備等の要求に基く協議を促進していきます。