| ||||||||||
| 2008年2月13日 東京自治労連書記長 荻原 淳 | ||||||||||
| 2月12日に開催された東京都後期高齢者医療広域連合議会第1回定例会において、「低所得者向け保険料軽減対策」が決定されました。 厚生年金の平均的な収入208万円(旧ただし書き所得55万円)以下の方を対象に別掲の内容で所得割額を軽減するもので、対象被保険者数は約9万1000人となります。 低所得者に対して重い保険料負担 予定されていた保険料算定方法は、「所得割(旧ただし書き方式の総所得金額の6.56%)+均等割(37800円)」でしたが、均等割額について、特別区国保料均等割年額35100円を上回っていること。 さらに、「旧ただし書き方式の総所得金額」を所得割算定対象とすることから、国保料の所得割算定対象に「住民税方式」を採用している特別区及び一部の市の被保険者については、新たに所得割が賦課されることになります。 このため、特別区国保被保険者を例とした場合、所得金額が235万円以下では保険料が大幅な引き上げとなり、低所得層に対する極めて重い負担が問題となっていました。 軽減措置を実現するも「時限措置」 わたしたちは、この間、低所得者に対する保険料軽減措置を求めて、東京社会保障推進協議会に結集して、署名や広域連合要請などの取り組みを進めてきました。 こうした運動と都民世論を反映した「低所得者向け保険料軽減対策」の実現といえます。 しかし、今回の措置は、2008年度及び2009年度に限定した措置であり、恒常的な対応としての制度化を強く求めるものです。 不十分な東京都の財政措置 今回の「低所得者向け保険料軽減対策」に関わる財政措置は、区市町村負担による6億9千万円となっています。 昨年11月20日に、保険料等を定める「東京都後期高齢者医療広域連合後期高齢者医療に関する条例」を決定した際に、広域連合当局は、「低所得者対策の財政負担を東京都に求めており、東京都の財政支出見通しが明らかとなる来年1月の議会において、低所得者対策を盛り込む一部改正案提出予定」としていました。 広域連合議会は、07年10月23日付で、都知事宛に@区市町村が負担する検診事業費の概ね1/2以上について財政支援を行うこと、A調整交付金交付調整分について、国が定率負担(4/12)を必ず確保するように国に強く求めるとともに、実現されるまでの間、都が財政支援を行うこと、の2点の要望を行っています。 後期高齢者医療制度における費用負担については、「公費5割」であり、国が12分の4(都12分の1、区市町村12分の1)となります。 しかし、国庫支出金のうち12分の1に相当する部分は、調整交付金(普通調整交付金90%と特別調整交付金10%で構成)とされ、普通調整交付金は、所得格差による広域連合間の財政力の不均衡を調整するために交付される仕組みとなっています。 このため、東京都の場合は、普通調整交付金について、平均的所得水準の地域と比較して42%もの減額調整が実施され、事実上12分の4の国庫負担に遠く及ばない実態となります。 この227億円に達する交付調整額相当を東京都に対して財政支援要請を行っていたものですが、1月18日に発表された都予算原案では、健診事業費補助(6億6650万円:恒常的な支出)及びシステム開発・広報費(10億円:単年度措置)のみの措置にとどまっており、極めて不十分なものです。 都税収入は、過去最高を更新する見込みであるなど、本来であれば十分な財政措置が可能な東京都が、都内全区市町村の要望に背を向けたものであり、強く抗議するものです。 引き続き制度の中止撤回へ向けて全力を 今回の措置は、これまでの運動と都民世論を踏まえたものですが、依然として低所得者層においては、国保料よりも高く水準的には不十分です。また、この措置はわずか2ヵ年の経過措置であり、恒常的な措置こそ求められます。 そのために、国の調整交付金交付調整については、直ちに改めて国庫負担である12分の4の全額確保を求めるとともに、東京都が当面、これに相当する額を措置することを強く求めるものです。 同時に、後期高齢者医療制度は、重い負担と差別医療など生存権そのものを脅かす重大な問題点を有しています。 現在、わたしたちは都内諸団体とともに、「後期高齢者医療制度の中止・撤回を求める3.23東京大集会」(13:30開会、井の頭公園)の開催準備を進めています。集会成功の取り組みを柱に、制度の中止・撤回をめざして引き続き奮闘していきましょう。 |
||||||||||
| 以上 | ||||||||||
【別表】
|