<資 料>
多摩地域保健サービス検討会「最終報告」に対する支部見解」
包括補助制度、人的・技術的支援、分室的機能 どこまで可能か?
公衆衛生機能の解体をすすめる保健所統廃合に反対
東京都市長会は、10月27日に開催した市長会総会において、多摩地域保健サービス検討会「最終報告書」を「やむを得ない」として了承しました。28日には町村長会も、市長会の結論を受けて了承しました。
東京都は多くの市民・患者団体・自治体の反対にもかかわらず、平成9年に17保健所を12ヵ所に統廃合し、14保健相談所を全廃しました。それからわずか5年後の平成13年10月には2次医療圏に1ヵ所とする方針を打ち出しました。
これに対して、市長会は「統廃合する根拠が見当たらない」「住民サービスが低下する」などの懸念を抱き、都知事要請や24市議会では意見書を採択するなど、大きな反対を示しました。
これに対して都は「多摩地域の保健サービス検討会」を設置し、1年以上にわたって市町村との協議を行ってきました。
協議は平行線をたどり、15年4月からの統廃合は見送られ、今年の9月議会への条例提案も見送られました。
都政リストラの成果を競い合わせる石原都政のもとで、なんとしても統廃合方針を貫徹したい局は、その打開策として新たな包括補助制度による財政支援、保健所の分室的機能の設置、職員による人的・技術的支援などの条件を提示しました。
その結果としての「やむを得ない」了承であったとしても、都民・職員の意見を一切聞くことなく、一方的に決定する都の姿勢にはあらためて怒りを覚えます。
支部は住民・患者団体の皆さんとともに「多摩地域の12保健所を守る会」を結成し、住民宣伝、5万6千筆を超える署名活動、市町村要請や局要請に取り組んできました。
8月には東京自治労連とともに26市全てに要請を行いました。保健所の統廃合に理解を示す市はなく、都の一方的な方針に対する憤りとともに、多くの市が保健所の役割や機能の重要性に期待していると語りました。
石原都政は、第二次財政再建推進プランで市町村補助を含む補助金の見直しや4千人の人員削減など、さらなる都政リストラ方針を打ち出しています。
このような下で、新たな包括補助は事業と人員を削って生み出すしかなく、額の保障も見込めません。人的・技術的支援は、さらなる広域化と人員削減により絵に描いた餅になりかねません。分室的機能は、今後市と協議を進めていくとしていますが、その中身は不透明です。8項目の市町村への事務移譲については、今後協議を行うとしていますが、短期間での協議は拙速かつ乱暴な結論につながりかねません。
都民の暮らしや健康を取り巻く状況は、個人の力では解決できない問題が山積みしています。広域化では暮らしが見えにくく、地域を意識した公衆衛生活動は困難となり、自治体本来の役割をも衰退させるものです。保健所統廃合は将来に禍根を残す結果となり、そのしわ寄せは都民にいきます。
支部は、統廃合による問題をあらためて明らかにし、公衆衛生機能の維持・強化と職員の労働条件を守るために、来年度の予算人員要求闘争とも結合した闘いを、都民とともに粘り強く進めていきます。
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